最近、問題となっている詐欺被害・トラブルはどんなものがあるのでしょうか?

〔この記事のまとめ〕

 金融商品に関する投資被害、ご高齢の方を騙す詐欺問題、不動産、国際ロマンス詐欺、仮想通貨、デート商法など多くのトラブルが存在しています。

〔本文〕

 近時、多くの詐欺被害、トラブルが報告されています。その種類は本当に様々なものがあり、内容は巧妙化、複雑化しています。

1 投資被害

 まず、昔からあるのが、知人から「お金を振り込むことで、定期的に配当があるよ」「儲かるからやった方がよい」などと勧められて、投資をしてしまうパターンです。

 あまり投資商品に詳しくなくても、勧められることで、「そんなものかな」と思い、金融商品・投資商品に手を出してしまうことがあります。最初は、いくらか配当があることが多いので、信じてしまい、ますます多額のお金を振り込んでしまいます。そして、ある時、急に、相手と連絡が取れなくなります。

 最近、よく聞くのが、投資信託、金(きん)、社債などによる被害です。二束三文の金融商品を売り受けられてしまうのです。

 一方、まともな商品を購入している場合であっても、商品の説明やリスクなどの説明がなされていなかったことで、多額の損害を被るパターンもあります。

2 高齢者に関する詐欺

 そして、何といっても、ご高齢の方に対する詐欺トラブルが社会問題となっています。

 よく聞いたことがある、振り込め詐欺、オレオレ詐欺というものから、もっと巧妙化しているものまで様々です。

 例えば、最近、特に報告されているのが、①高齢者が単身で住んでいるところをいきなり訪問して、日々の生活費を捻出するために「お住まいの家を買い取りますよ」「引き続き住み続けられます」「日々の生活費のための現金を手にできます」などと勧誘して自宅を業者に売ってしまうというトラブルです(押し買い・訪問購入と呼ばれています)。

 ほかにも、②老人ホーム入居権をめぐる詐欺トラブルもあります。例えば、介護施設の運営会社を名乗る人から突如電話があり、「あなたには今度できる老人ホームの入居権を手にしました」などといわれます。必要ないと断っても、「本当に得で、これを逃すともったいない」などとして不安をあおり、頭金などとして数百万円を払わせます。

 これらは、老後の不安などにつけこんだ許されざる詐欺被害です。

3 不動産をめぐる詐欺トラブル

 不動産をめぐる詐欺問題も多く報告されています。

 例えば、いきなり家を訪問されて、家のリフォームが必要であるなどといわれて多額の工事代金を支払ってしまうリフォーム詐欺も依然として減っていません。

 このままだと家が倒壊するとか、シロアリ被害がすごいとか、不安にさせて、多額のリフォームが必要であるとして、お金を払わさせるのです。

4 国際ロマンス詐欺

 最近は、マッチングアプリに登録して、そこで出会ったユーザーと仲良くなるにつれ、投資などを進められ、多額のお金を銀行振り込みさせられたり、仮想通貨で払わされたりする被害が増えています。

 国際ロマンス詐欺は本当に問題ですが、一方で、回収が極めて困難な類型といわれています。

5 その他

 ほかにも、仮想通貨トラブル、結婚詐欺(デート商法)なども変わらずおさまっていませんし、SNSにおける詐欺トラブルなども報告されています。

 いずれにせよ、回収ができるかどうかも含めて、問題が起きたら、速やかに周囲の人に相談することが必要です。詐欺問題があると、自分を責めてしまう人が多いですが、最も悪いのは加害者です。

 速やかな対処が、問題解決につながることもあると考えられます。

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